フォード・トリノは、フォード・モーター・カンパニーが1968年から1976年にかけて製造した中型マッスルカーで、イタリアの都市トリノにちなんで名付けられました。トリノは本質的にはフォード・フェアレーンの高級版であり、当初はフェアレーンのサブシリーズとされていましたが、両シリーズが統合されフェアレーンの名称が廃止されました。 フォード・トリノ・タラデガは、 1969年1月から2月の間だけ製造された、トリノ・コブラ（パフォーマンスパッケージ）の特別仕様車でした。アラバマ州のタラデガ・スーパースピードウェイにちなんで名付けられたトリノ・タラデガは、フォードがNASCARレースに出場できるようにするためのホモロゲーション規則に従って製造されたため、今日ではホモロゲーションスペシャルと見なされます。428ci（7.0L）FEコブラジェットV8エンジンを搭載したトリノ・タラデガは現在、 NASCARレースに出場するために特別に設計された4台のマッスルカー（フォード・トリノ・タラデガ、マーキュリー・サイクロン・スポイラーII、ダッジ・チャージャー・デイトナ、プリムス・スーパーバード）に付けられたニックネームであるエアロ・ウォリアーズの最初のメンバーと見なされています。トリノ・タラデガは大きな成功を収め、グランドナショナルレースで29勝を挙げましたが、1970年にNASCARがエアロ・ウォリアーズのレース参加を事実上禁止するまでは、その人気は衰えませんでした。今日では、トリノ・タラデガとその兄弟車であるマーキュリー・サイクロン・スポイラーIIは、レースでの功績を考えると過小評価されているとよく言われます。しかしながら、現在では希少なコレクターズカーとして高い人気を誇っており、現存する個体はわずかです。生産台数は約754台です。 ご覧いただきありがとうございます。